季節のタイムマシーン

 雲の秘密工場 生まれた雲が 谷をうめる
 ブロッケンが出るような
 高い尾根の夕暮れはロマンチックな一時で
 僕らは岩の上 太陽の沈んだ後の
   天空のライトショーの始まり待っている
   オレンジ色の丸い空 ピンクの雲 流れていく
   大空が紫色に変わるころ星がまたたき顔を出す
   幸せな一時も冷えたからだに連れられて
     小屋の中へと消えていく
     僕らは朝を待つ目を閉じればスクリーンに
     極彩色に輝いたレインボーカラーの山の旅
     巨大なカールが見えてくる
   明日は朝の来る前に目を覚まし
   あてもない気楽な山旅続けていこう

どこまでも
続く道
霜柱踏みしめて
雪の凍った影道は冬の世界が始まっている
季節のタイムマシーン乗り継いで
時空を越えた山の旅
昨日まで夏
今日は秋なのに冬の世界が始まっている
季節のタイムマシーン乗り継いで
時空

越えた


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